沱茶は、1400年以上の歴史を持つ発酵茶であり、西藏の人々によって高く評価されてきました。古代の知恵には次のように記されています：「脂身の肉、茶なくしては消えず、青麦の熱、茶なくしては解けず。」西藏では、自然条件の制約により、地元の人々は牛や羊の肉、乳製品など高タンパクな食品を常に摂取しており、新鮮な野菜や果物をほとんど摂取しないことが多いです。そのため、雲南省からの沱茶は彼らの食生活に欠かせない存在となっていました。時代の変遷と共に、現代人の食生活は大きく変化し、糖分や脂肪の過剰摂取、運動不足や不規則な生活習慣などが原因で高血脂などの健康問題が深刻化しています。高血脂は薬物で調整することができますが、長期的な薬物使用は肝臓に負担をかける可能性があります。
沱茶の血脂低下効果
1978年、パリ聖アントワーヌ医学部のエミール・カロビ教授は臨床試験を通じて、沱茶が人体内の脂質化合物とコレステロールを効果的に低下させ、長期的に飲用しても副作用がないことを証明しました。パリのアンリ・レンド病院のベナル・ジャコト教授は、20名の高血脂患者に対して実施した研究で、毎日沱茶を3杯飲むことで、1ヶ月後には血液中の脂肪レベルが22%低下したことを確認しました。また、昆明医科大学附属第一病院の研究でも、雲南省の沱茶が血清コレステロールを低下させる効果が、従来の薬物と同等であることが示されました。
2003年には北京利康グリーン医薬生物技術研究所の研究で、沱茶に含まれるスタチン類物質が発見されました。特に、ファロスタチンの含量は61.8mg/kgであり、沱茶の熟成時間が長くなるほどその含量が増加します。この物質はコレステロールの生物合成を競合的に抑制し、低密度リポタンパク（LDL）の活性を調節することにより、血漿中のLDL-Cレベルを低下させることができます。こちらは現在最も効果的な血脂低下薬の一つであり、脳卒中の予防や骨粗鬆症の治療にも役立つとされています。
その他の研究では、沱茶が血脂中のコレステロールレベルに与える顕著な影響が確認されました。重要な2つの研究結果では、沱茶はコレステロールレベルを低下させる点で、主流のコレステロール薬と同等の効果があることが示されています。フランスのクレテイユにあるアンリ・モンドール病院のベナル・ジャコト教授による研究では、20日間の沱茶治療を受けた患者のコレステロールレベルが22%低下しました。昆明医学院の別の研究では、沱茶と現代薬物の効果を直接比較した結果、両グループの患者のコレステロールレベルが有意に低下し、沱茶グループの効果は薬物グループとほぼ同じであることが確認されました。
沱茶の生物活性成分
沱茶に含まれる生物活性化合物は、血脂レベルに与える影響として、主に低密度リポタンパクコレステロール（LDL-C）を低下させ、高密度リポタンパクコレステロール（HDL-C）を増加させる能力が挙げられます。研究によると、沱茶の降脂効果は緑茶、ウーロン茶、紅茶よりも優れているとされています。具体的には、以下の成分が関与しています：
（１）フラボノイド
沱茶に多く含まれる化合物で、特にフラボノールとその糖苷は、心血管疾患やその他の慢性疾患、特に高脂血症の発生率を低下させる効果があります。
（２）茶褐素
沱茶に特有のポリフェノール類化合物で、降脂作用があり、血脂レベルの改善に寄与します。
（３）その他の化合物
ガルガ酸、茶多糖、茶黄素、ロバスタチンなども沱茶に含まれており、これらの成分が血脂レベルに影響を与える可能性があります。